4.次もまた・・・
翌日の朝、最初に起きたのはプーアルだった。
「ふあぁ・・・あれ、まだ皆寝て・・・」
右隣には餃子、左隣にはヤムチャが寝ているはずだったのだが・・・それが天津飯に変わっている事に驚いた。
「あれ・・・僕の隣ってヤムチャ様だったような・・・」
「う・・・あ、プーアル・・・おはよう」
そのヤムチャは餃子の隣に寝ていて、今起きたようだ。
「おはようございます、ヤムチャ様」
ヤムチャとプーアルが挨拶を交わしていると、天津飯も目を覚ました。
「・・・二人とも、早いな」
「いえ、僕もさっき起きたばかりで・・・あ、あの」
「ん?」
「お二人は、昨日と寝てる所が逆じゃないですか?」
プーアルの素朴な疑問を聞いた瞬間に、ヤムチャと天津飯は一気に青ざめた。
「・・・そそそそうか!?」
明らかに動揺しているヤムチャに、プーアルはますます首を傾げる。
「ええ、確か昨日僕が寝た時は隣がヤムチャ様だったと思ったんですが・・・気のせいでしょうか」
「いや・・・その・・・昨日の夜は少しテントから出ていたんでな。入る時逆になったんだろう。月が綺麗だったのでな」
少し慌てつつも、ヤムチャよりはよほど落ち着いて天津飯は何とか誤魔化した。
「あぁなるほど。確かに昨日は満月で綺麗でしたね。起きたら天津飯さんになってたので僕びっくりしてしまって」
「あ、あはは・・・悪かったな、驚かせて」
「いえいえww」
完全に納得したプーアルを見て、ヤムチャと天津飯はホッと胸を撫で下ろした。
餃子は、隣が天津飯からヤムチャになっている事も知らず、一人幸せそうに眠っていた。
「起こすのも可哀想だしな・・・今日ぐらい寝せとくか」
「そうだな。餃子が朝こんなにぐっすり寝ているなんて珍しいからな」
「昨日かなりはしゃいでましたからね」
「じゃぁ・・・俺は朝の運動でもしてくるかな」
「そうだな。プーアルは、餃子と一緒にいてくれ」
「はい、わかりました」
天津飯とヤムチャはテントから出ると、軽く準備運動をした。
「ふぅ〜プーアルにああ言われた時は焦ったぜ・・・ナイス言い訳だな、天津飯」
「別に間違ってはいないだろう。月が綺麗だから、お前は外に出たのではなかったのか?」
「まぁそうだけどね。よし、ここじゃ餃子が起きるとまずいから・・・少し離れようぜ」
その後二人はつい組み手に熱中し、昼近くにテントに戻ってみるとちょうど餃子も起きたところだった。
「よく寝てたな、餃子」
「うん」
「良い夢見れたか?」
「うん!大きなお月様の下で皆でお月見する夢見たんだ!」
月見という言葉にドキッとしつつも、ヤムチャは餃子に微笑みかけた。
「今年はもう月見の時期は過ぎちゃったから、来年は月見でもしようか」
「ほんと!?わーいww」
プーアルの手を取って踊るように喜ぶ餃子を見て、ヤムチャも天津飯も一層嬉しくなった。
「来年も・・・何事も無いと良いな」
「そうだな・・・あぁ後3年もすると三十路突入かぁ〜」
「何だ、そんなに嫌か?」
「年下からオジサンと呼ばれる年にはなりたくないからな。でもまぁ・・・天津飯と一緒にいられるなら、ね」
「・・・/////」
来年も次の年も、またその先も・・・静かに暮していけますように
終
|
|