秋を楽しく過ごすなら







1.紅葉って綺麗だね





照りつける太陽の陽射しも優しくなり、所々の山で木々が葉を黄色や赤に染める時期がやってきた。

そんな中、ある一家が山にキャンプに来ていた。

「まぁいつもキャンプみたいなものなんだが・・・」

「でもさ、こんなに紅葉が綺麗な所にはまだ行ってないだろ?」

「それは・・・そうだが」

「天さん、もみじだよ!」

「ヤムチャ様、銀杏の木もありますよ!」

季節外れのキャンプの割りに、餃子もプーアルもとても楽しそうである。

「もみじやいちょうの葉と戯れるプーアルと餃子か・・・可愛いなぁ」

「・・・お前絶対親馬鹿になるタイプだな」

天津飯がいつものように(笑)呆れた視線を投げかける。

「だってさ、俺は昔から結婚って奴に憧れてたんだ。そんでもって家族で出かけるってのが夢でさぁ」

「家族・・・か」

「そうそう。だから二年ぐらい前に海行った時とか、それに今日だって嬉しくて嬉しくて」

「・・・・・・確かに、いいものだよな」

楽しげに笑うヤムチャやプーアルや餃子を見て、天津飯は心からそう思った。

「天さん!」

「ん?どうした、餃子」

「とっても綺麗なもみじの葉っぱをみつけたw天さんにあげる」

「ああ、本当に綺麗だな・・・ありがとう、餃子」

そう言って頭をなでてやると、餃子は嬉しそうにプーアルの元へ走っていった。

「さて・・・どうする?飯の準備でもするか?」

「そうだな。プーアルと餃子が遊んでいる間に作ってしまうか」

「俺たちじゃぁ、何時間かかって作るかわかったもんじゃないけどな」

二人とも料理をした事が無いわけではないが、ヤムチャはともかく天津飯は経験がやたら浅かった。

「天津飯って・・・カレーの作り方くらいわかるか?」

「カレー?・・・・・・・・・」

「あー・・・わかった。教えるから良いぞ、そんなに悩まなくても」

「す、すまん」

硬直してしまった天津飯を見て、ヤムチャはちょっと不安になった。

「俺は玉葱切るからさ、天津飯はこの人参を細かく切ってくれ」

「これを細かくすれば良いんだな。よし、わかった」

「・・・(大丈夫かな)・・・」

数分後、ヤムチャの不安は的中する。

「これで良いか?」

「・・・あぁ目が痛い・・・え?・・・(やたら細かいけど、大きいよりは良いか・・・それとも今後の為にちゃんと教えたほうが良いのかな)・・・」

「・・・駄目・・・だったか?」

「う〜ん・・・予想以上に細かいなぁ、と思っただけだ。今度切る時はもう少し大きくても良いぞ」

「そうか、わかった・・・お前、何で泣きながら切ってるんだ?」

「玉葱切ると、こうなるんだ。目が痛くて痛くて・・・うぅ〜」

天津飯は泣き顔のヤムチャを見てやたら動揺している。

「だ、大丈夫か?俺が代わろうか?」

「お前がやったら、被害が俺の1.5倍だろうが・・・い、痛い」

目が三つある天津飯を考慮して、人参を切る係りを譲ったヤムチャに感動する暇も無く、天津飯はどうにかしようと必死である。

「何か対処法は無いのか?やっぱり俺が・・・」

「いらないって。どうせ後少しだ・・・高速で切ってやる!天津飯は火の準備しといてくれ」

「あ、ああ・・・」

心配しつつも天津飯はヤムチャに言われた通り、薪などの準備をする事にした。

次へ



2style.net